ヒトとコトと

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希少な北海道産有機大豆でつくったこだわりの小粒納豆。オーガニック、それも国産ってうれしい。希少な北海道産有機大豆でつくったこだわりの小粒納豆。オーガニック、それも国産ってうれしい。

納豆や豆腐、味噌やしょうゆなど、日本人の食生活には欠かすことのできない大豆製品。「食べる機会の多い食材だからこそ、オーガニックで、それも国産有機大豆を使った商品はできないだろうか」という想いから開発がスタート。国産有機大豆を使った商品の第一弾として登場したのが、「CO・OP北海道産有機大豆の小粒納豆」です。希少な北海道産の有機JAS認証大豆を使用した小粒納豆には、大豆生産者の想い、納豆製造メーカーの想い、そしてその想いをきちんと伝えながら組合員さんの食卓にお届けしたいというコープデリの想いが詰まっています。

有機栽培は、次の世代に引き継げる
持続可能な農業です。

北海道当麻町の山あいに広がる今城さんの有機大豆畑

北海道上川盆地の北西部に位置する比布町と、その隣町の当麻町にある広大な畑で有機大豆を生産しているのは、有限会社営農企画(以下、営農企画)の今城正春さん。
もともと店舗設備の仕事をしていた今城さんが、農業に転身したのは40代半ばになってから。父親が亡くなり、4ヘクタールほどの畑を引き継いだことがきっかけでした。「最初は農地を手放そうと思っていたんだけど、ふっと考えたときに農業は永遠に続くビジネスだな、と。人類が続く限り“食”に関する仕事はなくならない。次の世代にも引き継げる農業をやろうと思いました」と今城さん。1991年には農業法人を取得して本格的に農業の道に進みました。

40代から農業に参入した有限会社営農企画取締役専務 今城正春さん

高齢化で米づくりをやめる農家の作業受託を積極的に受け入れ、耕作面積は受託を含めて、約200ヘクタールまでに拡大(うち約半分が慣行栽培、約半分が有機栽培の圃場で、今後は有機栽培を拡大していく予定)。小規模経営が多い有機栽培農家の中で、ここまで大規模な経営で成功を収めているのは「農業を別の角度からみているから」だと言います。「もともと自分で事業をしていたので、農業はこうあるべきという固定概念がない。農家は作物をつくる技術はあるけれど、売るのがへた。農業をビジネスとしてとらえたときに、このままではいけないという危機感があった」と今城さん。有機栽培に取り組むようになったのも「他の農家と同じことをしていてもだめだ」という考えからでした。

次世代に引き継ぐ農業を実践。現在は、長男の今城浩貴さんと共に有機栽培に取り組んでいる

「化学肥料を使って栽培していては、みんなと同じ。有機に取り組むことで差別化できて、付加価値もつくと考えたのが有機栽培に挑戦するきっかけでした」。それからは、有機栽培に関する書籍を読み込み、微生物に関することなどをとことん勉強して、テスト的に大豆の栽培をスタートさせました。「やってみると、有機であるというだけではビジネスにならないということがわかりました。有機栽培に用いる資材は高価なものばかりで採算が合わない。そこで、自分で有機栽培に必要な堆肥づくりから始めることにしたんです」と今城さん。試行錯誤を重ねた結果、きのこ栽培に使うオガ粉をベースにした堆肥が完成しました。「比布町の隣に位置する愛別町は、有名なきのこの産地なんです。そこからオガ粉を調達しました。さらに畜産由来の糞尿などを集め、大豆のクズ、米ぬかなどを混ぜて、乳酸醗酵させたぼかし肥料をつくりました。私は学者じゃないので実践や経験からしか結論を導き出せないけれど、作物はバランスのいい養分を土壌の中に入れてあげれば、ちゃんと育ってくれるんです」。
「持続可能な農業を考えたときに、有機栽培というのは絶対条件だと思っています。私の持論ですが有機栽培というのは、“畑に貯金をして、利息だけいただく”という考え方です。化学的なものを大量に使う農業は、今まで長い年月のなかで自然界が培ってきたものを奪い取っているのではないかと。それだと土の中のいい微生物までいなくなってしまって、自然界のバランスを崩してしまっているんです。有機農業では、自然由来の堆肥を大量に土に混ぜ込んで土づくりをすることで、畑に貯金をしているイメージです。そこから利息として作物をいただいています」と今城さん。

納豆用に開発された大豆品種「スズマル」

「CO・OP北海道産有機大豆の小粒納豆」に使用しているのは、スズマルという品種の有機栽培大豆。今城さんは、約20ヘクタールの畑で有機のスズマルをつくっています。一般的な大豆よりも丈が長く伸びるので、倒伏しやすいという弱点はありますが、もともと納豆用に開発された品種です。「納豆製造メーカーさんにスズマルをお送りして試作していただいた納豆を食べましたが、味も香りも申し分のない仕上がりでした。多くの組合員さんに食べていただきたい納豆です」と、今城さんは太鼓判を押します。

納豆づくりのプライドをかけて、
つくり上げました。

今城さんが想いを込めてつくった有機大豆スズマルで「CO・OP北海道産有機大豆の小粒納豆」を製造しているのは、秋田県に本社を置く株式会社ヤマダフーズ(以下、ヤマダフーズ)の茨城工場。
「有機栽培の北海道産のスズマルがあるんだけれど、有機JAS認定を受けた納豆をつくれないだろうか、と日本生協連の開発担当の方からお話をいただいたときはとても驚きました」と話すのは、ヤマダフーズの代表取締役社長の山田伸祐さん。国産の有機大豆はまだまだ希少なもので、安定供給できるだけの国産有機大豆があるということに驚いたと言います。

株式会社ヤマダフーズ代表取締役社長 山田伸祐さん

スズマルは、納豆業界の中でも長年実績のある評価の高い品種。特に北海道産のものは、糖質が多く、甘みが強いので納豆に最適だといいます。「糖質が多い大豆がなぜ納豆に向いているかというと、納豆菌が糖質を栄養源にして活発に発酵するからなんです。糖質が多いほど、納豆菌が増殖してうまみが増します。納豆にするときのポイントとしては、せっかく大豆が蓄えた糖質や栄養成分が流出しないように、浸漬時間や温度管理などをきっちりやることです」と山田さん。納豆の原材料は、大豆と水と納豆菌だけ。シンプルだからこそ、納豆製造メーカーとして長年培ってきたノウハウが大事になってきます。
「納豆菌に関しては、自社の食品研究所の社員が見つけた、もしくは開発した納豆菌を使用しています。例えば、秋田県と青森県の県境にある白神山地に入って、許可を得たうえで落葉などを採取し、そこから納豆菌を分離させて、独自の納豆菌を培養します。自社開発したうまみの強いオリジナル納豆菌を用いることで、他にはない味わいを実現しています」。

ヤマダフーズは、昭和29年に山田さんの祖父が納豆製造所として発足させたのが始まり。創業当時は、職人の勘に頼っていた納豆づくりでしたが、2代目である父親の清繁さんの時代に科学的に分析して、おいしい納豆の条件をデータ化しました。「うまみ、粘り、かたさ、においの強さなどすべてを測定して、客観的に評価できるようにしました。コンピューターやコントローラーを取り入れ、おいしさを数値化したんです」と、山田さん。

今回、「CO・OP北海道産有機大豆の小粒納豆」を製造するにあたり、茨城工場では有機JAS認定を受けるための準備を進めました。以前、ヤマダフーズではアメリカ産の有機大豆を使った納豆を製造していたことがあり、有機JAS認定を受けるための手順やルールなどのノウハウは残っていましたが、時代の流れの中で認定を受けるためのハードルは上がっていました。それでも「安心・安全なオーガニックの納豆をお届けしたい」という強い想いで、準備を進め、工場も有機JAS認定を受けることができました。
「大豆生産者が真摯につくった有機大豆を、長年培ってきた技術の粋を尽くしておいしい納豆にしました。組合員さんの期待に応えられる商品になっています」と山田さんは胸を張ります。

身近な食品からオーガニックへ。

北海道産の有機大豆を使い、納豆製造メーカーの高い技術力によってできあがった「CO・OP北海道産有機大豆の小粒納豆」。付属のタレにも国産の有機しょうゆを使用しました。ごはんにかけるとちょうど食べやすいサイズの小粒納豆です。
「身近な食品からオーガニックを取り入れてほしい」という想いを込めてお届けするこの商品。シンプルなくらしを応援するコープデリは、今後も国産の有機大豆を使った商品をラインナップしていきます。