こんにゃく芋から作った
「CO・OP生芋こんにゃく」
いつからか、こんにゃくの原料はこんにゃく芋を乾燥させた粉が、主流になっています。しかしすりおろした芋から作ったこんにゃくは、こんにゃく粉から作ったものとは違い、食感に弾力があり、こんにゃく芋の風味がきちんと感じられます。 このおいしさを組合員さんに味わってもらいたいという想いから「CO・OP生芋こんにゃく」が誕生しました。
いつでもこんにゃく芋から
作った味を
こんにゃくの歴史は古く、江戸時代にはこんにゃく芋を乾燥させ粉にした「精粉(せいこ)」からこんにゃくを作る製法が生み出されていました。精粉は保存に優れていたため、一年を通じてこんにゃく作りができ、また遠くまで運送できるようになったことで、こんにゃくは産地以外にも身近な食材となりました。
精粉で作られたこんにゃくが広まった一方で、こんにゃく芋の産地など一部の地域では、すりおろしたこんにゃく芋で作るこんにゃくが食べられていました。こんにゃく芋で作るこんにゃくは、風味も食感もよく、精粉とは違う味わいが魅力。しかし原料となるこんにゃく芋は傷みやすく、長期保存が難しいため、産地だけで味わえる季節限定のものとなっていました。
コープは「このこんにゃく芋をすりおろして作ったこんにゃくを、いつでも組合員さんに食べてもらいたい」と、そんな想いから、こんにゃくの製造メーカーである株式会社関越物産(以下、関越物産)に協力を依頼。こんにゃく芋が一年を通じ安定して冷凍貯蔵できるようになったことで、こんにゃく芋100%の「CO・OP生芋こんにゃく」は誕生しました。
収穫したものを、また植えつける。
本当の収穫まで3年かかります
「CO・OP生芋こんにゃく」の原料となるこんにゃく芋は、群馬県の北部に位置する渋川市を中心とした地域で栽培されています。火山灰土の土地は水はけがよく、水分が多いとすぐに腐ってしまうこんにゃく芋の生産にはぴったりの土地です。
こんにゃく芋は生子(きご)と呼ばれる親指ぐらいの芋を植えてから、収穫までに3年かかります。しかも3年間植えたままではありません。畑に植えたままにしておくと、冬の寒さで凍ってしまい、溶けたところから、芽が腐ってしまい、ダメになってしまいます。春に生子を植えつけしたものを秋に掘りおこして収穫し、1年生と呼ばれる状態になります。それを凍らないよう、大切に保管し、翌春に植え直し秋に収穫したものを2年生、もう1年繰り返して、3年生となります。ここまでで大きいものは直径30cmほどに成長します。
毎回植えつけをする時には芋の形を確認しながら、一個ずつ手作業で植えます。この時植え方を間違えると、芽が出る部分に水がたまってしまい芋が腐ってしまうからです。また、こんにゃく芋は葉に傷がつくだけでも病気になってしまうほど、デリケートな植物。3年生まで育てても、台風などで葉が倒れてしまうと芋ができず収穫することができません。
こんにゃくのもととなる食物繊維のひとつ「マンナン」を多く含む、3年生のこんにゃく芋となるまで、長い時間と手間をかけ大きく育てられています。
一年中、こんにゃく芋から作っています
関越物産では、3年かけて育てられたこんにゃく芋を収穫後きれいに洗い、一年間に使う分をまとめて冷凍保存しています。でも大きなものでは30cmにもなるこんにゃく芋。群馬県にある渋川工場では、マイナス35℃の急速冷凍庫で1日かけて冷凍することで、こんにゃく芋の外側だけが冷凍状態になるのを防いでいます。その後、マイナス10℃の冷凍庫で冷凍保存して鮮度を保っています。
こうして冷凍保存され、必要な分だけ解凍し、加工することで、一年中いつでもこんにゃく芋の風味や食感をいかした生芋こんにゃくをお届けできるようになりました。