ヒトとコトと

商品に携わる人と想い、伝えます。

組合員さん親子と一緒に作った「特別栽培米こがねもち」。作ってる人に会うと大切に食べようって思える、ね。

「新潟県村松産 特別栽培米こがねもち」は、2015年、コープにいがたの組合員さん親子が原料となるもち米の田植えや収穫に参加し、お米の生産者さん、おもちを製造するメーカーと一緒に、原料となるもち米の田植えから収穫、パッケージの選定などに参加して作り上げました。2017年に3年目を迎えたこの取り組み。親子で産地を訪ね、生産者さんから直接話を聞いたり、農作業の体験をすることで、「作る」と「食べる」がつながり、産地との交流を通してたくさんの笑顔が生まれています。

組合員さんと産地をつなぐ役割。

2017年稲刈りの様子 生産者さんに稲刈りの仕方を教えてもらいました

産地交流などを通して「組合員と生産者をつなぐ」のは、コープデリの大切な役割のひとつです。
産地を訪れることで組合員さんは、「自分たちの元に届く商品が、どんなところで、どのようにつくられているのか」を知り、産地への理解が深まります。また生産者ご本人と、その想いを知ることで、その距離はグッと近くなります。一方、生産者さんにとっても組合員さんの生の声を聞くことで、生産現場に求められているニーズを共有するきっかけになり、それが大きな励みになります。
「新潟県村松産 特別栽培米こがねもち」の取り組みでは、組合員さん親子が約半年間、もち米の産地である新潟県五泉市村松を訪れ、田植えから加工までを体験しました。

そのきっかけになったのは、コープデリ宅配のお餅を担当するバイヤーの「おもち作りを通して、子どもたちに日本の農業の現状、産地のことを知ってもらいたい」という想いでした。
相談を持ちかけたのは、以前からつきあいがあった「たいまつ食品株式会社」(新潟県五泉市)。2015年、その想いに賛同したメーカーともち米「こがねもち」の生産者さんたちの協力のもと、組合員さん親子と一緒に作るおもち作りの取り組みがスタートしました。

田植えからおもちになるまで。

田んぼがある新潟県五泉市村松の川内地区は、清流・仙見川が流れ、上流には仙見渓谷がある自然豊かな土地。この仙見川流域は寒暖の差が大きく、水はけの良い砂礫土壌であることからおいしいお米の産地として知られています。

新潟県五泉市村松の川内地区にあるこがねもち米の田んぼ

2015年からスタートした「新潟県村松産 特別栽培米こがねもち」の取り組みでは、組合員さん親子が原料となるもち米の田植えや収穫、加工場見学など、もち米生産者やメーカーの「たいまつ食品株式会社」と協力しながら作り上げています。
「親子で参加してもらうことで、子どもたちに自分たちが食べているものがどのように作られて食卓に届いているのかを知ってもらいたいという想いがありました。そしてもうひとつ、おもち作りを通して、子ども達に楽しい思い出を作ってほしいという想いもありました。楽しい思い出は、心のなかにずっと残るじゃないですか。それが、人生の糧になり、子ども達が成長したときに何かの役に立ってくれたらうれしいな、と思っています」と話す担当バイヤー。

5月の田植えに始まり、約半年間に渡って交流を楽しみながら「おもち作り」に参加した組合員さん親子。田植えのときには田んぼの中にドジョウがたくさんいることに感動したり、収穫のときには、脱穀してもみ殻を取ったばかりのお米は白くないことに驚いたり。

田植えを楽しむ組合員さん

10月には、自分たちが田植えをしたもち米で生産された「こがねもち」の製造ラインを見学。杵つきから外袋包装まではクリーンルーム内での工程のため、部屋の外から見学しました。お餅の大敵は「カビ」ですが、クリーンルームのきれいな環境下で包装することで加熱殺菌が不要になり、つきたてのお餅の風味を味わうことができるという説明にうなずいていました。

たいまつ食品(株)でこがねもちの製造工程を見学

他にも参加者のみなさんからこんな声が聞かれました。

「田んぼのなかに生きものがいました。農薬を減らして作っているからなんだな、と思いました」

「雑草を抜くのに1列で1時間かかるとのこと。ご苦労が感じられました。素直に真っ直ぐに立つ稲を見て実るのが楽しみになりました」

「いろんな人の手や検査を経てできた商品が私たちに届いているんだな、と思いました。家族で参加できてよかったです」

「主人の実家が農家ということもあり、子どもが興味を持っていたので参加しました。子どもたちには、おもちになって食卓に届くまでにいろんな人の手や想いがかかっているんだということを考えながら、大切に食べてほしいなと思います」

「田植えをしてから、季節を経て実った稲を収穫するまでを子どもたちに体験してほしかったので参加しました。田んぼでイキイキと楽しそうに作業している姿が見られてうれしいです。おもちになったときに『あなたたちが植えた苗を農家の方たちがお世話をしてくれて、それを収穫したものが製品になったんだよ』と、食卓で話ができたらいいなと思っています」

田植えから稲刈り、加工までを体験・見学しました

田植えから皆勤賞で参加した中学生から、代表して参加者の感謝のコメントと写真入りの色紙を、たいまつ食品株式会社の担当者さんに手渡しました。顔の見える交流を通じてお互いに信頼ときずなが深まる取り組みとなりました。

粘り、コシ、風味、三拍子揃った
特別栽培の「こがねもち米」

しっかり実が入り、黄金色に色づいた稲穂

こがねもち米は、もちにした際のコシや伸び、舌触りの滑らかさ、もっちりとした歯ごたえが特徴で、餅に最適の米とされています。
そのなかでも特別栽培米は、農林水産省ガイドラインによる節減対象農薬の使用回数・化学肥料(窒素成分)の使用をその地域の慣行栽培の50%以下で栽培したものです。そのため病気や虫の害を受けやすくなりますが、生産者さんが昨シーズン終了後から土が健康になるよう堆肥などを入れた土作りをしたり、栽培期間中こまめに手作業で草取りを行うことで、無事に収穫できるまで育てています。

組合員さん親子が植えた田んぼの稲が黄金色に色づいてホッとしています。組合員さんに喜んでほしくて、ほかの田んぼ以上に草刈りや水管理などこまめにやりました。春から携わったもち米がおもちに加工されて、それを食べた組合員さんが「おいしい」と言ってくれることが励みになっています。

もち米「こがねもち」の生産者
 松尾芳人さん

この取り組みも3年目を迎え、回を重ねるごとに組合員さんの笑顔が増えていることにやりがいを感じています。組合員さんと一緒に作ったもち米は、私たちがていねいにおもちに加工しました。独自の二段杵つき製法によって、昔の杵と臼でのもちつきを再現。つきたてのおいしさを逃さないように急速冷蔵しています。

たいまつ食品株式会社 専務取締役
 営業本部長 樋口完治さん

左)十分に吸水させたやわらかくなったもち米を高温蒸気でじっくり蒸します。
右)もちにはカット時に切れ目を入れています。形が崩れずにふっくらと焼き上がります。

参加した組合員さんから「田植えからおもちになるまでを自分の目で確かめ、体験したことによって、より身近なものに感じ、大切に食べようという気持ちになった」という声が聞かれた今回の取り組み。コープデリでは、こうした取り組みを通して、生産者さんやメーカーさんの熱い想いに触れた子どもたちが、農業に興味を抱き、食べ物の大切さに気づいたり農業へ携わる夢を持つなど、食卓から日本を元気にするきっかけになることを目指しています。

つきたてのおもちを試食する組合員さん

組合員さんと育てたこがねもち米で
風味豊かな切りもち完成。

完成した「新潟県村松産 特別栽培米こがねもち」を手にする組合員さん(2015年)

新潟県村松産の特別栽培米こがねもち米を100%使用。年間通してご案内している商品ですが、10月〜11月にその年に収穫した米のみで製造しています。独自の二段杵つき・急冷製法により、コシが強く、風味豊かな切りもちが完成しました。

きめ細かく、コシの強い切りもちです

皆さんと育てた今年のこがねもち米で、1年間、私たちが心を込めて製造していきます。特別栽培で丁寧に育てられたもち米なので、コシのある、おいしい餅になりました。

たいまつ食品株式会社
 佐藤工場長