ヒトとコトと

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オホーツク海の栄養をたっぷり蓄えた産直のほたて貝柱。肉厚でとろける甘さ、小粒だけど大満足♡オホーツク海の栄養をたっぷり蓄えた産直のほたて貝柱。肉厚でとろける甘さ、小粒だけど大満足♡

コープデリの「産直」は、生い立ちがはっきりわかる農畜水産物を安定的にお届けするための取り組みです。野菜やお肉に加え、水産品にもその取り組みは広がっています。将来にわたり持続できる漁業を応援したいという想いから、水産品の「産直」は、品質の確保がされていることに加え、これからも安定して水揚げがあることが前提。2018年1月から産直マークがついた「産直紋別育ちのほたて貝柱」もそんな想いが込められた商品のひとつです。ほたて水揚げ量日本一の北海道から、オホーツク海で育った良質な紋別産ほたて貝柱をご紹介します。

オホーツクの海が育てたほたてを
次世代につなげるために。

お刺身の他、バター焼きやソテー、天ぷらやフライなどの揚げ物、クリーム煮など、さまざまな料理に使えるほたては、食卓に上る機会の多い身近な水産品ですが、産地や加工方法によって、その味の違いや質の違いは明らかです。ほたての水揚げ量日本一を誇る北海道、そのなかでもオホーツク海沿岸で水揚げされるほたては、味、質ともにとても高く評価されています。その秘密は、流氷がオホーツク海に運んでくる豊かな栄養にあります。

紋別市大山山頂から望むオホーツク海

北海道の北東部、宗谷岬から知床岬の弓状に連なるオホーツク海沿岸のほぼ中央に位置する紋別市にある紋別漁業協同組合(以下、紋別漁協)。ここでは、ほたての稚貝放流から水揚げ、自営工場での加工までを一貫して手がけています。紋別漁協帆立生産部会の森祐司さんは「冬は流氷で閉ざされてしまうオホーツク海の厳しい自然環境が、おいしいほたてを育てるんです」と話します。流氷がシベリアの肥沃な大地の栄養をオホーツクへと運んでくるのです。その栄養を身にたっぷりと蓄えた紋別産のほたては、格別です。

漁期は例年6月~11月。朝5時に出航して、1艘あたり1日約20トンを水揚げします。

紋別のほたて漁は、1年育てた稚貝を決められた漁場に撒き、海底で4年間成長させて漁獲する「地撒き方式」で行われています。プランクトンが豊富な海で、じっくりと時間をかけて育てられたほたての身は水分が少なく、引き締まっているのが特徴。「身は小ぶりですが、うまみがギュッと詰まっていて歯ごたえがあります」と森さん。

紋別漁業協同組合 帆立生産部会長 森祐司さん

オホーツク海の自然環境がおいしいほたてを育てていることは確かですが、紋別漁協ではその恵まれた環境に頼るだけではなく、大切な水産資源であるほたてを守りながら次世代へとつなげていく「育てる漁業」にも積極的に取り組んでいます。
「4年でとるというルールを決めていて、その年に稚貝を撒く区割りをきっちりしています。前浜を4区画に分割し、それぞれの海区に4年周期で稚貝の放流と漁獲を行う『四輪採制』を取り入れています。けた網と呼ばれるツメのついた網を引き、海底の砂や泥を掘り起し水揚げしますが、小さなほたては再放流するなど徹底しています」と森さん。また、海を豊かに保つためには、陸地の自然保護活動も大切です。前浜に流入する河川の保全対策として、市民と行政と組合が協力し合って植樹活動を行うなど環境保全にも取り組み、2013年には、環境への配慮と水産資源の持続可能な利用を実現した漁業に与えられる「MSC認証」も取得しました。

“海のエコラベル” MSC認証マークとは

海の資源である「さかな」を枯渇させないよう、漁獲量、漁法、漁の時期、また生態系などに配慮した漁業で獲られた水産品にこのマークが付きます。

瞬間湯通し製法のヒントは、
お寿司屋さんから!?

紋別漁協では港に大規模な加工場を持っているので、ほたて貝は水揚げ後30〜40分以内で加工場に運ばれます。この加工場では、1日に約40〜45トンのほたてを加工しています。通常、ほたてを殻から外す作業は「ヘラ剥き」と呼ばれ、ヘラを貝殻に差し込んで行いますが、それでは貝柱の剥いた面がキズになり、うまみが流出しやすくなってしまうという欠点がありました。そこで考案されたのが紋別漁協ならではの加工法「瞬間湯通し製法」です。
80〜95℃のお湯で8〜15秒間、ほたてを殻ごと湯通しするのです。そうすることで、ヘラを使わずともほたてが殻からスルッと外れるようになります。その後、殻を外したほたてをしっかり冷却することで、貝柱の中にうまみがギュッと閉じ込められます。

紋別漁協ならではの「瞬間湯通し製法」でほたてのうまみをギュッと閉じ込めます

この「瞬間湯通し製法」、実はあるきっかけから生まれたものだと話すのは、紋別漁協の結城守さん。「かなり昔の話になりますが、上司が東京のお寿司屋さんに行ったときにほたての握りを頼んだら湯引きしたほたてが出てきたそうなんです。産地では生で寿司ネタにするのが当たり前でしたから、初めて湯引きしたほたてのお寿司を食べて、プリッとした食感やうまみが増していることを感じて、こっちでも真似できないか、と始めたのがきっかけです」。もちろん、湯引きはヒントにはなりましたが、そこからは湯通しの方法や温度管理、時間の設定など試行錯誤の連続。殻からは自然に外れるけれど、貝柱そのものには熱が入りすぎないギリギリの線を探り出し、現在の「瞬間湯通し製法」が誕生しました。「湯通しすることで、ほたての身は若干やわらかくなります。紋別産のほたては、繊維質がしっかりしているからこそ他では真似できないであろうこの製法が成立したんです」と、結城さん。「瞬間湯通し製法」によって、貝柱にキズをつけずにうまみがギュッと閉じ込められることはもちろんですが、表面に膜ができることにより水を吸いにくく、ドリップが出にくい仕上がりになるという利点もあります。

紋別漁業協同組合 製氷冷凍部長 結城守さん

貝殻から外されたあとは、熟練のスタッフによって一つひとつ丁寧な手作業で、貝柱からヒモなどを取り除いていきます。滅菌海水で貝柱を洗浄・殺菌したあとは、トンネルフリーザーを通して一気に凍結。12〜13分という短時間で冷凍することで、ほたての繊維と組織を壊さずにうまみと鮮度を閉じ込めています。

左)貝柱からヒモなどを手作業で丁寧に外していきます
右)貝柱をきれいに整列させてトンネルフリーザーへ

「産直をきっかけに
組合員さんとの
産地交流にも
積極的に取り組みます」。

コープデリでは、これまでも水産資源を守る取り組みを続けてきましたが、2017年にあらためて、水産品の「持続可能な調達方針※」を定めました。海の資源は、海水温上昇の影響や乱獲などにより、だんだん減少しているのが現状。この先もおいしく魚を食べていくためには、将来にわたり持続可能な漁業を応援していく必要があります。水産品の産直産地は、品質が確保されていることに加えて、これからも安定して水揚げがあることが前提です。その条件を満たしたとして「紋別育ちのほたて貝柱」は産直品に認定されました。また、産直産地の生産者と組合員との交流も広がってきています。「産直産地として、組合員のみなさんにぜひ産地にきていただいて交流したいですね。紋別漁協の女性部は、地元の高校生に料理や魚のさばき方を教えるなどさまざまな活動をしていますから、紋別ほたてのおいしい食べ方などもお教えできますよ。紋別のほたては繊維質がしっかりしているので、刺し身はもちろん、ほたてフライにするのもおすすめなんです」と帆立生産部会長の森さん。組合員さんとの交流を楽しみにしています。

※コープデリグループの「水産方針・持続可能な調達
方針」について、詳しくはこちらから

「組合員さんとの交流を楽しみにしています」と、紋別漁業協同組合のみなさん

コープの産直とは

コープの「産直」とは、食の安全・安心の取り組みの一つです。商品の「おいしさ」、環境への「やさしさ」、生産者と組合員の「つながり」を大切に、生産から流通までの過程を明らかにしています。