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穀物の香ばしさ、やわらかな酸味がクセになる「石窯ライ麦とひまわりの種のパン」本格的な味わいのライ麦ブレッド、ずっと探していました。穀物の香ばしさ、やわらかな酸味がクセになる「石窯ライ麦とひまわりの種のパン」本格的な味わいのライ麦ブレッド、ずっと探していました。




石窯パンシリーズのコープデリオリジナル第3弾として開発された「石窯ライ麦とひまわりの種のパン」。第1弾の「石窯全粒粉とオリーブオイルのパン」、第2弾の「石窯フルーツとくるみのパン」がともに組合員さんから好評をいただいたことで、「石窯パンとして、さらに本格的なライ麦ブレッドをお届けしたい」と、デンマークやドイツでは「食事用パン」としてポピュラーな穀物入りのライ麦ブレッドを開発しました。日本の食卓ではまだ馴染みの薄いライ麦のパンですが、組合員さんからは、「こういうパンを探していたの」という声も聞こえています。

食文化として、ライ麦ブレッドが
日本の食卓に根付いてくれることを夢見て。

組合員さんから好評をいただいている株式会社タカキベーカリー(以下、タカキベーカリー)の石窯パンシリーズ。コープデリオリジナル第3弾として開発されたのが「石窯ライ麦とひまわりの種のパン」です。「第1弾、第2弾とも石窯パンは“食事”ということがひとつのキーになっていたので、第3弾を考えたときに食事パンとして、ヨーロッパでは当たり前に食べられているライ麦ブレッドという案がでました」と、開発を担当した米田伸之さん。

「石窯ライ麦とひまわりの種のパン」の開発を手がけた
株式会社タカキベーカリー 生産本部 研究開発部 東日本パン開発部 東日本RS開発課 係長 米田伸之さん

米田さんは、以前、会社の研修でドイツでパンづくりの勉強をしていたことがあり、そのときに出会ったライ麦ブレッドのおいしさを日本でも広めたいと考えていました。
「タカキベーカリーの創業者がもともとヨーロッパに目を向けていましたので、本来こういったパンを広めていくのが弊社の目指すべき姿だと思っています。本格的なライ麦ブレッドが食べられているヨーロッパの食文化を日本に伝えたい、根付かせたいという想いがあります」と話します。
日本では一般的に、パンは白くてやわらかいのがいいという風潮がありますが、ヨーロッパ北部ではずっしりと重厚で酸味が感じられるライ麦を使ったパンが多く食されています。
「実は以前、タカキベーカリーとして本格的なライ麦パンを製造・販売したことがありましたが、当時はまだ受け入れられませんでした。しかし最近は、白米だけでなく雑穀米などを食生活に取り入れる人が増えていること、また、パンでも『バラエティブレッド』(※)が受け入れてもらえる時代になってきたこともあり、今だったら本格的なライ麦のパンが日本の食卓にも根付くのではないかと考えました」と米田さん。開発を担当した米田さんを始め、工場のスタッフ、営業担当者などチーム一丸となって「本格的なライ麦のパンを日本の食卓に届けたい」という熱い想いを胸に開発がスタートしました。

(※)バラエティブレッドの定義は複数ありますが、精製された白い小麦粉でつくったパンを「ホワイトブレッド」と呼ぶのに対して、小麦全粒粉や穀物、フルーツなどを使った健康志向のパンのことを「バラエティブレッド」と呼びます。

たどり着いたのは、ライ麦の生地に種がぎっしりの
デンマークの国民食とも言える黒パン。

「ヨーロッパで食べられている本格的なライ麦ブレッドをつくろう」ということは決まりましたが、ひと言でライ麦ブレッドと言ってもその種類は膨大です。まず、その方向性を決めるところから開発が始まりました。
いわゆる黒パンと呼ばれる生地そのもののうまみと酸味をきわだたせるのか、それとも穀物がたくさん入っていて食感も風味も楽しめるものがいいのか、という2つの方向性に絞って試作をしていったという米田さん。「これまでの経験と、海外から持ち帰ったレシピや、先輩たちが残してくれた膨大なレシピ、そしてパンのあらゆることに精通したパンづくりの師匠にもアドバイスを受けながらつくっていきました。最初につくったのは、食べやすさを重視したものでしたが、試食をしたコープデリ担当者の方から“もっと本格派のものを”と、採用されませんでした」と開発当初を振り返ります。その結果、たどり着いたのは、デンマークでは国民食とも言える「ソフトカーネ」というパンに近いものでした。ライ麦の生地に種や雑穀がぎっしり入り、サワー種で発酵させる「ソフトカーネ」。このレシピをもとに微調整を繰り返しながら、オリジナルの配合をつくり上げていきましたが、一番悩んだのはライ麦の配合率だったといいます。配合率を上げることでパン生地がドロドロになり、工場のラインにのせることが難しくなってしまうのです。相談を受けたのは工場の責任者でもあるセンター長の今西淳さんでした。

株式会社タカキベーカリー 生産本部 つくばリテイルサポートセンター センター長 今西淳さん

「ライ麦の比率が高まれば高まるほど扱いが悪くなり、生地が液状といってもいいほどドロドロになります。機械にのせられるギリギリのラインを調整するのが大変でした。」と今西さん。さらに石窯で焼き上げるからこそ、ライ麦ブレッドのおいしさが実現できたとも話します。
「ドイツ製の石窯は、熱したオイルで約2cmの厚さの石板を加熱し、その上にパンを置いて焼き上げる方式。石板から発生した遠赤外線の効果により、熱で包み込むようにパンを焼き上げます。『火で焼くのではなく、熱で焼く』のです。表面はサクッと香ばしく、中はしっとりとしてもっちりした食感に焼き上がるので、ライ麦ブレッドには最適です」。
生地の目が詰まってずっしりと重く、かめばかむほど穀物の滋味が感じられる「石窯ライ麦とひまわりの種のパン」。原料の配合割合は、ライ麦約21.4%、ひまわりの種約13.7%、ごま約5.1%。自家製サワー種を使用しているので、甘くやわらかな酸味が感じられます。食物繊維が100gあたり6.7g含まれているというのもライ麦ブレッドのうれしいポイント。
こうして、本場ヨーロッパで食べられている味に限りなく近いパンが完成しました。

デンマーク流ヒュッゲなひとときを
簡単でおいしいオープンサンドで楽しんで。

ここ最近、よく耳にするようになった「ヒュッゲ」という言葉。デンマーク生まれの言葉ですが直訳するのは難しく、人とのふれ合いにより生まれる温かさや心地よさを表すときに使われています。たとえば、「家族や友人で集まり、ゆったりとした時間を過ごすこと」もヒュッゲ。そんなひとときに「石窯ライ麦とひまわりの種のパン」でオープンサンドを楽しんでみませんか。そう提案するのは、タカキベーカリー広域営業部の岩永亜弥子さん。デンマークでは、ライ麦ブレッドをスライスしたものにさまざまな具材をのせた「スモーブロー」というオープンサンドが定番。約1cmの厚さにスライスして、お好みの具材をいろいろのせるだけで、見た目にも華やかなオープンサンドが楽しめます。「コープデリの品揃えっておいしいものにあふれているんですよね。ヨーロッパでは“パンは食べ物のお皿である”と言われているので、コープデリにあるたくさんのおいしいものたちをこのパンと一緒に食べてほしいな、と思っています。スモークサーモンやチーズや、生ハムのほか、意外ときんぴらごぼうやサバ味噌などの和食材とも合うので、いろいろ試して楽しんでいただけたらうれしいです」。

株式会社タカキベーカリー 広域営業部 岩永亜弥子さん

実は、この商品はスライスされた状態ではなく、ブロック状態でのお届けになります。
「こういうタイプのライ麦ブレッドは、次の日までおいて落ち着かせてからじゃないとパンがボロボロになってしまってスライスするのは難しいんです。この商品は、焼き上がって冷却して、すぐに包装しているのでスライスはしていません。ご家庭で食べる直前にスライスして、みずみずしいもっちりした食感、切りたてのおいしさを感じてほしいというのもあります。あとはお好きな厚さに切れるので、オープンサンドにしたいというときは薄く、そのままトーストしたいというときは厚めになど、いく通りも楽しんでもらえるようにという想いもあってブロックの状態でお届けしています」。まだまだ日本の食卓では一般的ではないライ麦ブレッドですが、さまざまな食べ方の提案も含めて広めていきたいという岩永さん。開発担当者の米田さんも「ヨーロッパの味が伝わればうれしいです。ぜひオープンサンドにして、いろんな具材を見つけて楽しんでほしい。かなりコアなところをついてますので、どこまで受け入れられるかチャレンジでもあるので楽しみです」と話します。様々な食べ方を楽しめることはもちろん、ライ麦パンの原料であるライ麦には、食物繊維、ビタミンB群、カリウム、葉酸、鉄分などの栄養素が含まれ、日頃から健康を意識している方にもうれしいパンです。ずっしりと重みのある「石窯ライ麦とひまわりの種のパン」には、「食生活を豊かにする食文化をお伝えしていきたい」というタカキベーカリーの想い、そして「お腹も満たし、気持ちも豊かにしてくれるパンを組合員さんにお届けしたい」というコープデリの想いもぎっしりと詰まっています。