

できるだけシンプルな
原材料でつくった
キッズ用ウインナー
歯が生えそろい、大人と同じ食べ物に慣れていく時期。朝食やお弁当に便利なウインナーを選びたいけれど、ずらっと並ぶ添加物や味の濃さが少し気になることも。「はじめてのウインナーは、できるだけシンプルで、子どもに合わせた味付けのものを選びたい」、そんな親目線の想いから誕生したのが「国産豚肉のちょっと小さめパリッとウインナー」です。
この商品は子育て中の組合員さんを応援するキッズ向け幼児食シリーズ「CO・OPきらきらキッズ」の商品です。
開発者も親だから、
“想い”がたくさん詰まっています

3歳からの「CO・OPきらきらキッズ」シリーズに「国産豚肉のちょっと小さめパリッとウインナー」が新たに加わりました。開発のきっかけは「ウインナーの添加物が気になる」という多くの声でした。大人と同じ食べ物に慣れていく時期に、はじめてのウインナーとして安心して手にとっていただきたい、そんな想いから開発がスタートしました。
日本生活協同組合連合会の小林開発担当も、子育て中の親のひとり。「自分も親として、子どもに安心して食べさせられるウインナーを作りたいという想いが第一にありました。だからこそ、自信をもって組合員さんにおすすめできるウインナーを開発したいと考えるようになりました」と、強い想いを語ります。

日本生活協同組合連合会 小林真莉開発担当
「CO・OPきらきらキッズ」シリーズは、「食品添加物はできるだけ使わないシンプルな設計」、「なるべく国産素材を使う」、「素材をいかしたうす味」など、親の想いに寄り添った商品づくりをコンセプトとしています。
このコンセプトに基づき、原料には国産豚肉を使用。食品添加物とアレルゲン食材を抑え、子ども好みの味付けのウインナーとして、開発がスタートしました。
できるだけシンプルな原材料で
パリッと食感を実現
開発を依頼したのは、日本ハムグループの東北日本ハム株式会社(以下、東北日本ハム)です。

「国産豚肉のちょっと小さめパリッとウインナー」を製造する、山形県酒田市にある東北日本ハム株式会社の山形工場
山形県酒田市にある自社工場は、特定原材料8品目(卵、乳、小麦、そば、落花生、えび、かに、くるみ)を使用しない、持ち込まないアレルギー対応専用工場。日本ハムのNB商品はもちろん、食物アレルギー対応商品の「みんなの食卓®︎」シリーズも手掛ける、実績のある企業です。

食品アレルゲンを工場内に持ちこまないよう原材料はロットごとに検査を行い、社員には昼食後の歯磨きを義務付けています。
「国産豚肉のちょっと小さめパリッとウインナー」の表示原材料は8項目(豚肉(国産)、豚脂肪、でん粉、水あめ、食塩、粉末醸造酢、ポークエキスパウダー、香辛料)。少ない原料で、子どもに食べやすい味わいや食感のウインナーを作ることは、決して容易ではありませんでした。通常では半年から1年ほどの開発期間が、約2年に及びました。
開発当初は皮なしウインナーの製造を検討していましたが、皮なしにするためには結着性を高める添加物や乳アレルゲンの追加が必要であることがわかりました。この原材料だけで皮なしとして製造する場合も、ケーシング(擬似の皮)が残る可能性がありました。
そこで、皮なしウインナーにはこだわらず、一般的なウインナーにも使用される天然の羊腸を採用。将来、さまざまな市販のウインナーを食べる際の“はじめの一歩”となる、皮ありウインナーとして開発を進めることにしました。
「特に苦労したのは、子どもが皮ごとしっかりと噛み切れるかたさにすることでした」と、開発の難しさを振り返るのは、依頼を受けた日本ハムの川村規貴さんです。
一般的には添加物で肉の弾力を調整し、皮との噛み合い(かたさのバランス)を整えます。しかし今回は結着性を高める添加物を使わずに、ほどよい弾力を実現することが求められました。
「通常4〜5回の試作を、誇張なしで30回以上は行いました。かたすぎてもダメ、やわらかすぎてもダメ。そのバランスを見極めるために、最も時間をかけました」と、川村さん。さまざまな部位を使い、微調整を繰り返しながら理想の弾力と食感を追求しました。

微調整を重ねてたどり着いた、理想のミンチ肉。粒の大きいあらびき肉と、なめらかな細びき肉を絶妙にブレンドし、食感のバランスを追求しました。

仕上げの加熱工程。ウインナーを竿にかけ、広葉樹のチップでやさしく燻します。さらに蒸気でじっくりと加熱し、ほのかな香りとうまみを閉じ込めました。
さらに、味付けの面でも子ども向けの工夫を凝らしました。原料肉を漬け込む際に、亜硝酸ナトリウムなどの発色剤を使用しない「無塩せき」仕様で製造。食塩と水あめ、ポークエキスパウダーを使用し、香辛料をできるだけ控えたソフトな味わいに仕上げました。
子どもが食べやすいちっちゃいサイズ

1本約5cmのミニサイズ。小さな手でも持ちやすく、食べやすい大きさに仕上げました。子どもの朝食やお弁当はもちろん、炒め物やスープなどの具材としても便利に使える強い味方です。
子育て中の組合員さんと子どもに試食してもらったグループインタビューでは、「プリプリした食感が気に入った」「添加物や塩分が気にならなくてよかった」「皮もちゃんと噛み切れた」という嬉しい声が多数聞かれました。

グループインタビューの様子。試食をした子どもたちからは、おいしい!の声が上がりました
「本当に時間のかかった商品ですが、国産豚肉を使用していること、発色剤不使用の無塩せき仕様であること、特定原材料を使わない工場で製造していること。この3つが揃った子ども向けのウインナーは市場ではほとんど見かけることがありません。自信を持って組合員さんにおすすめできるウインナーを作りました」と胸を張る日本生協連の小林開発担当。
「子どもはもちろん、少ししょっぱいのが苦手になってきた大人の方にもおすすめです。いっぱい食べてください!」と日本ハムの川村さん。
子どもを想った商品だからこそ、すべてにおいて妥協することなく開発に取り組んだ結果、「国産豚肉のちょっと小さめパリッとウインナー」が完成しました。これからも「CO・OPきらきらキッズ」では、安心して選んでもらえる商品づくりに取り組んでいきます。