ヒトとコトと

商品に携わる人と想い、伝えます。

使いたい時にさっと使えるバラ凍結のひき肉 パラパラが便利すぎて、一度使ったらやめられません。使いたい時にさっと使えるバラ凍結のひき肉 パラパラが便利すぎて、一度使ったらやめられません。

「ひき肉をもっと便利に使いたい」という組合員さんの声から生まれたパラパラミンチ。1992年の登場以来、組合員さんが選ぶ「コープデリで好きな商品」、「おすすめしたい商品」の筆頭にあがるロングセラー商品です。「個別急速凍結」、通称「バラ凍結」と呼ばれる技術でパラパラの状態に冷凍したひき肉は、必要な時に必要な量を手早く使えて、とても便利。この商品の誕生秘話、人気商品になるまでの道のり、そして使い勝手の良さなどをご紹介します。

「使い勝手の良いひき肉を
お届けしたい」
という想いから
誕生したパラパラミンチ。

ハンバーグやミートソース、ロールキャベツなど、子どもが好きなメニューに大活躍するひき肉。頻繁に使うからこそ、求められるのは使い勝手の良さです。一般的にひき肉は、使い残しを冷蔵すると色が変わってしまい、その一方で、日持ちさせるために冷凍すると固まってしまって、使いたい分だけ取り出すのは困難になってしまうなど、解凍してしまうと使いづらい食材のひとつです。「使いたい時に、使いたい分だけ手軽に使いたい」、「使い残した分もそのまま保存しておきたい」など、組合員さんから寄せられるさまざまな声にお応えするため、コープデリは「パラパラミンチ」の開発に取り組みました。当時のことを知る株式会社コープデリフーズ(以下、コープデリフーズ)のセンター長・金子裕之さんにお話を伺いました。

「元々、コープデリのひき肉は、一般的な冷凍ひき肉と同じようにトレーに盛って冷凍したかたまりだったんです。これでは、一度解凍してしまうと全部使い切らなきゃいけないこともあり、その頃から『もっと使いやすいひき肉が欲しい』という組合員さんの要望がありました。その声を受けて、3つに区切られている仕切りトレイに300gのひき肉を100gずつ3つに分けて冷凍して、パキンと折って使えるものを開発しました。それはそれで組合員さんから支持は得ましたが、そうはいってもかたまりですから『もっと使い勝手が良くならないかな』という声もありました」と金子さん。

株式会社コープデリフーズ センター運営部 桶川IQFセンター センター長 金子裕之さん

さらに使い勝手の良いひき肉を開発するためにリサーチを続けたところ、開発担当者は「パラパラの状態で冷凍している鶏ひき肉がある」という話を耳にしました。「当時、『パラパラミンチ』という名前ではなかったもののバラ凍結になったミンチは存在していました。コープデリフーズの前身となる会社と取引のあった鶏の加工メーカーさんが、鶏肉を挽いてから手作業でバラバラにして凍結し、袋詰めしていました。そこにお願いして勉強させてもらいました。その時点では、手作業ゆえに大きなかたまりが混ざってしまうなど、まだ完全なパラパラミンチは作れていませんでした。そういう意味では、完全にオートメーション化して、原料の投入から商品になるまで全ての工程を人の手を介さずにできたのは、おそらく最初だったのかなと思っております」。

ひき肉をパラパラの状態に凍結する技術や、完全にオートメーション化する方法などを研究した結果、バラ凍結で使い勝手の良いパラパラミンチが誕生。組合員さんに届けられることになったのです。ところが、宅配の全てのひき肉商品をパラパラミンチに切り替えた途端、多くのお申し出が上がってきました。そのほとんどが「ひき肉がパサパサして、食感が粉っぽい」という声でした。
「それは大変だ、ということで連日対策会議などをやって解決策を探りました。原因は、原料を冷凍のままミンチにするため、肉の繊維がズタスタに壊れてしまう、ということでした。そのため、原料となる肉の解凍温度を調整をしたのですが、あまり温度を上げてしまうと今度はパラパラではなく、ボロボロと小さな固まりになってしまう。微妙な温度調整が必要で、試行錯誤の連続でした。適切な温度を見極めるのにとても時間がかかりましたが、このノウハウを見つけてからはお申し出もなくなり、多くの組合員さんにご利用いただけるようになったんです」。

バラ凍結でもパサパサしないのは、
お肉の温度と、2度挽き製法にあり。

コープデリフーズの桶川IQFセンターは、IQF事業の拡大のため、2010年に新設されました。IQFとは、Individual(個別)・Quick(急速)・Frozen(凍結)の略。つまり「バラ凍結」のことです。ここで製造されているパラパラミンチには、独自の技術やこだわりが詰まっています。

原料となる肉は、マイナス20℃以下の大きなかたまりの状態で入荷してきます。この肉をひき肉に加工するために適温まで解凍。高周波の出る解凍機を使い、短時間で解凍することにより、肉の鮮度は保たれたまま。また、解凍時に肉の表面と中心部分の温度差はほとんどないので、肉のうまみ成分を含むドリップの流出が最小限に抑えられます。
適温まで解凍された肉は、「6面チェック」と呼ばれる目視点検によって確認され、血合いや小骨などがあった場合は、手作業で取り除かれます。

左)高周波の出る解凍機を使うことで、肉の鮮度が保たれたまま解凍できます
右)目視点検「6面チェック」で、血合いや小骨などが人の手によって取り除かれています

その後、肉をフローズンカッターに投入し、最初は直径15mmに粗挽きに、さらに直径3mmの本挽きにします。2度挽きすることにより、ひき肉がやわらかな食感になると金子さん。「フローズンカッターで砕いてミキシングしてから本挽きします。最初から3mmに挽くと、肉に圧力がかかってしまい繊維が壊れてしまいます。2度挽きすることによって肉の食感が守られます」。

直径15mmの粗挽き(写真左)にした後、さらに直径3mmの本挽き(写真右)にすることでやわらかな食感を実現しています

ミンチ状になった肉は、ベルトコンベアーの上に均等に広げられて、フリーザーの中へ。ベルトには無数の小さな穴が開いていて、下から吹き上げるマイナス28〜30℃の冷気を受け、ミンチはまるで踊っているかのように飛び跳ねながらパラパラに凍結されていきます。

下から吹き上げる冷気を受け、飛び跳ねながらパラパラに凍結されます

凍結後は、パッケージされ、目視点検によって包装・品質不良がないかなどを確認。さらにX線異物探知機と金属探知機にも通して、人と機械の両方で万全のチェックをして出荷されます。

主役というより脇役的な使い方で、
パラパラとちょい足しがおすすめ。

<調理例> 少量ずつ使えるから、いつもの料理にちょい足しがおすすめ

「パラパラミンチは、どちらかというと脇役です。煮物を作るときに出汁代わりに入れてみたり、炒め物をするときにパラパラと加えたり、離乳食作りで少量使いたいときにも便利です。冷凍庫に常備しておけば、ふだんの食生活のなかのちょっとした脇役になれる商品なんです」と金子さん。組合員さんからも「チャーハンや焼そばや野菜炒めなどに、そのまま使えるのでとっても便利です」という声や「これが冷凍庫に常備されてると安心です。汁物、たまご焼き、チャーハン、野菜炒めなど、ちょっと味をプラスしたいときにとても重宝してます」という声が寄せられています。

冷凍のまま使っているという声もありますが、コープデリでは解凍しての利用をおすすめしています。「冷凍のまま調理すると、お肉がかたくなりぼそぼそしてしまいます。解凍することで、よりおいしく召し上がりいただけます」と金子さん。学習会の時などは、必ず解凍することをおすすめしていると話します。

「パラパラミンチ」解凍のコツ

  • 1.必要量をお皿に移し、空気にふれないように「ラップ」をかけて解凍してください。
    空気にふれたまま解凍すると、空気中の水分を吸収して解凍後にドリップが多くなり、お肉のうまみが出てしまいます。
  • 2.冷蔵庫での“ゆっくり解凍”がおすすめです。
    温度差を極力少なくして解凍した方がよりおいしく食べられます。時間がない時は、他の調理をしながら常温で解凍することも可能です。

※ご家庭の冷凍庫では−18℃以下で保つことは難しいため、開封したらお早めにお召し上がりください。冷凍庫にいれても、長くおくと劣化が進んでしまいます。トレーのひき肉に比べて表面積が大きいので、より酸化の速度が速くなる可能性があります。

上手に解凍して、ひき肉をメインにした料理に使うのはもちろん、いつものメニューにちょい足ししたり、離乳食で少量だけ使いたいときにも便利なパラパラミンチ。豚・牛豚・鶏が揃っているので、冷凍庫に常備しておくと、さまざまな料理に合わせて手軽に使えます。