使っているのは、たま
ごと生乳と砂糖だけ。
「CO・OP産直のたま
ごと生乳で作った
カ
スタードプリン」
2020年11月、「CO・OP産直たまごで作ったカスタードプリン」がリニューアルして、「CO・OP産直のたまごと生乳で作ったカスタードプリン」になりました。これまで「産直」だったたまごに加えて、生乳も「産直」に限定。材料は、たまご・生乳・砂糖のみと、シンプルだからこそ、使う材料にはこだわりたいと、たまごも生乳も生産者さんの顔がみえる「産直」のものを選びました。このプリンには、今も昔も変わらない「使わずに済むものは、使わずにおやつを作ってほしい」という組合員さんの想いが込められています。
もくじ
たどり着いたのは、
たまご・生乳・砂糖だけで作るプリン
このプリンのベースになっているのは、1978年に製造委託先の茨城乳業株式会社(以下、茨城乳業)で製造されて以来、約40年以上愛されてきた「タマゴプリン」です。「寒天や安定剤を使用したプリンが世の中に広がりだした頃『使わずに済むものは、使わずにおやつを作ってほしい』という声にこたえていばらきコープの前身・県南生協の組合員さんと一緒に開発しました」と、茨城乳業の鈴木さん。シンプルな材料を使い、家庭で蒸しプリンを作るのと同じように蒸気でゆっくり蒸して固めることで、なめらかな食感と素材を感じるやさしい味わいに仕上げた「タマゴプリン」は組合員さんから好評を得ました。
その「タマゴプリン」の原材料をさらにシンプルに、そして「産直」のたまごにこだわって作ったのがリニューアル前の「CO・OP産直たまごで作ったカスタードプリン」でした。今回のリニューアルでは、たまごに加えて、生乳も「産直」に限定。名前も「CO・OP産直のたまごと生乳で作ったカスタードプリン」へと変更しました。
「産直生乳」は、牛がゆったり歩き回れる牛舎を持つ有限会社瑞穂農場(以下、瑞穂農場)の乳牛から搾った生乳を使用し、「産直たまご」は、有限会社キミシマファーム(以下、キミシマファーム)の国産の玄米・もみ米・大豆・じゃがいも由来の原料等を使用した飼料で育てた鶏のたまごを使用しています。
快適な牛舎で、ゆったり育った
牛から搾った生乳だけを
使用しています
茨城県常陸大宮市にある国内有数の規模を誇る瑞穂農場。牛が自由に歩き回れる構造のフリーバーン方式の牛舎を採用し、乳牛は、通気性に富んだ快適な環境の中でストレスなく育っています。
また、瑞穂農場では、広大な畑と遊休農地でトウモロコシを主とする作物を生産・収穫し、牛の給餌飼料として利用。牧場内の堆肥を畑に還元し、資源循環型農場を実施しています。
搾乳には、「ロータリーパーラー」という回転式の搾乳施設を導入。搾った生乳はパイプラインを通り、貯蔵タンクと冷却機を組み合わせた「バルククーラー」へ直接送ることで、効率よく衛生的に管理されています。瑞穂農場で搾られた生乳は、その日の内に茨城乳業の工場に運びこまれ、プリンの生産に利用されています。
「毎日鶏をよく見て、何を訴えているのかを
汲み取ることが、
健康な鶏を育てる秘訣」
茨城県小美玉市にある養鶏場、キミシマファーム。現在約9万羽の鶏の管理や集卵、掃除などを9名のスタッフが毎日交代で行っています。
鶏の健康状態を把握するため、毎朝同じ時間に鶏舎の様子を確認します。ドアを開けた時の元気の良さや飼料の減り具合など鶏の様子をしっかり観察し、その日の状態にあった換気や餌の量の調整を行います。君島正夫さんは「鶏は大変デリケートな生きもの。人間がどう育てるかによって、健康状態はもちろんたまごの大きさまで変わってしまう。それが大変なところでもあり、やりがいにもつながる」と語ります。
鶏は、汗をかかず体温調節が苦手なため、夏の厳しい暑さは大敵。キミシマファームでは、養鶏場としては珍しく鶏舎に細霧ミストを導入しました。25度以上になるとミストを噴射し、鶏がいつでも快適な環境で過ごせるように設備も整えています。
親鶏の餌には、外国産が主流のトウモロコシは使用せず、国産の玄米・もみ米・大豆・じゃがいも由来の原料等を使用した飼料を使用しています。
キミシマファームでは、「たまごを通して人々の健やかで豊かな食生活をサポートしたい」という理念のもと多くのたまごを提供している昭和鶏卵株式会社(以下、昭和鶏卵)と、鶏の管理をともに行い、より良いたまごの提供を目指しています。
昭和鶏卵の外山武昭さんは、「国産原料使用を求める消費者の声に応えるのはもちろん、国産原料で食をつなぐことで、日本の食料自給率のアップにつなげたいという想いもあるんです」と語ります。さらに、「この飼料を食べる親鶏が産んだたまごの味は、たまご特有の苦味や雑味が少なく卵黄の粘りが強いのが特徴です。たまごを食べた方からは『濃厚でコクがある』という声を多くいただいています」と話しました。
プリンを製造する朝一番に割卵し、
こだわりの蒸し製法で仕上げています
通常、加工品用のたまごは、殻を割る手間とコストが省けることから、液卵(たまごを割って均一にかき混ぜて、ろ過し殺菌処理したもの)で仕入れることが多いのですが、茨城乳業では自社工場で割卵しています。殻のままのたまごを仕入れ、プリンを製造する朝一番に割ることで鮮度や風味を保つことができるためです。
プリン作りの最後の工程、「蒸し」にもこだわりがあります。空気ができるだけ入らないように容器に入れたプリン液を、一定の温度でゆっくり長時間蒸すことでツルっとなめらかな食感に仕上がります。急激に温度が変わったり、空気が入ると“す”が入り食感が悪くなってしまいます。家ではなかなかできない技術が詰まっています。
たまごの風味を最大限に味わえるよう香料は不使用。またカラメルも余計なものを加えずに、砂糖のみで作られています。プリン通の方はもちろん、お子さんから大人までみなさんで楽しめる味わいに仕上がっています。